2012年7月19日木曜日

地球温暖化メカニズム考察(1)


地球温暖化メカニズム考察(1)、地球温暖化は、現代科学が不得手とするもののひとつ
地球温暖化メカニズム考察(2)、地球温暖化懐疑論者の大きなまともな疑問
地球温暖化メカニズム考察(3)、地球温暖化は、平衡論では説明できない<
地球温暖化メカニズム考察(4)、地球温暖化は、ポジティブ・フィードバックのオンパレード
地球温暖化メカニズム考察(5)、植物の光合成がなければ、地球は熱暴走
地球温暖化メカニズム考察(6)、現代社会は、植物をも減少させている。このままでは地球は熱暴走
地球温暖化メカニズム考察(7)、地球には氷河期があった。寒冷化メカニズムは?>
地球温暖化メカニズム考察(8)、46億年地球史概略
地球温暖化メカニズム考察(9)、先カンブリア時代の気候変動
地球温暖化メカニズム考察(10)、先カンブリア時代の気候変動2

地球温暖化メカニズム考察(1)-地球温暖化は現代科学が不得手とするもののひとつ


 科学技術の進展には目をみはるものがある。 素粒子の世界では、新粒子が発見されたというニュースが、最近、新聞紙上をにぎわした。究極物質の追及はとどまるところを知らない。100億年以上も前におきた宇宙開闢の解明も着々と進んでいる。生命の根源ともいえるDNAの2重らせん構造が発見されて既に50年以上、最近では遺伝子情報の解明が進み、遺伝子の組み換え操作も行われている。超高速で多量のデータが世界中を飛び交うネット社会。数十年前のスーパーコンピュータ機能は各個人のパソコンに搭載されている。人が月に降り立ってからも40数年。各家庭には車が普通などなど科学技術の進展は、驚異的である。

 これらの科学の進展に大きく寄与したのが実験である。実験により法則を見つけ、そして確認する。純度の高い結晶を作るのも、新しい材料を探索するにも、製品を作る場合においても、実験によって一つ一つずつ法則やノウハウが着実に積み重ねられていく。結果的に驚くべき科学社会が実現した。

 実験をする場合、通常、邪魔となるものは徹底的に取り除かれる。温度が邪魔となれば、液体窒素温度である‐196℃まで冷やす。それでも不十分であれば、ヘリウム温度の‐269℃まで冷やす。空気が邪魔となれば真空が用意される。1気圧より10桁以上小さい真空が保たれる。対象物を平衡状態で安定にさせておき、そこにコントロールされた刺激を与え、そのレスポンスを測定、解析し、法則を見つけ、対象物の性質をこと細かく把握する。実験事実は強く、人々の予想を簡単に裏切る。よくできている理論さえ覆すことがある。それだけ厳正ではっきりしており、それらが積み重なることにより科学が確実に進歩する。

 しかし、実験ができないもの、実験が不十分にしかできないもの、実験を不得手とするもの、こういった範疇にはいる科学分野は、今なお不明な点が多い。実験ができないものとして物事が複雑にからむ複雑系システム、実験が不十分にしかできないものとして安全性があげられる。実験を不得手とするものとして、変化が激しいシステムがあげられる。例えば、変化が加速される正のフードバックシステムなど。

 気候・気象変動は、まさに実験ができないもの、実験が不十分にしかできないもの、実験を不得手とする範疇に入る。

 気象・気候問題は、地球規模でとらえないとうまく説明できないといわれており、地球温暖化に対する深刻度、危険度は不確かである。台風・竜巻、更には地球温暖化自体も変化が激しいシステムである。

 地球温暖化の脅威は、既に公な機関が認めるものであり、大洪水・大旱魃の危機が叫ばれ、諸外国は既に大きな被害を受けている。日本もここにきて、ゲリラ豪雨に始まり、スーパー台風、ハイバーゲリラ豪雨、いままでに経験したことのない大雨などなど気象異常に対する新語が飛び交うようになってきた。甚大な被害もでている。温暖化が非常に危険な状態になっている可能性がある。

 温暖化は既に危険水域に入っていると推定されるので、多くの科学者が、地球温暖化をできたらメインテーマに、無理ならセカンドテーマとして取組むべきではないかと思う。

 私も微力ながらいろいろ考え、多くの人が考えるきっかけとなればと思う。

(つづく)

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