2014年10月18日土曜日

地球温暖化メカニズム考察(13) 顕生代の気候変動2


地球温暖化メカニズム考察(13) 顕生代の気候変動2


 下図にカンブリア爆発から現代まで顕生代における気候変動に関連する項目の概略を示す。



 まず、気候の状態を顕著に示す、氷河時代であるか、無氷河時代であるかをあげた。次に、先カンブリア時代の気候に影響を与えてきた大陸の集合と分裂をあげた。その次には顕生代におきた大きな天変地異事件をあげた。更に、気候変動に影響を与え、又、気候変動から大きな影響を受けた生物の状況、特に顕生代に起きた生物の大絶滅をあげた。

 顕生代中には3度の氷河期があり、現在は3度目の氷河期のなかにいる。大陸は顕生代初期には分裂していたが、途中から集合に転じ、パンゲアと呼ばれる超大陸ができた。その後、超大陸は分裂を始め、現在も分裂中である。

 超大陸がほぼできあがった約2億5千万年前に地球内部からのマグマの大噴出があり、このとき顕生代最大の生物の大絶滅を引き起こした。これが一回目の天変地異である。2回目の天変地異は、6千5百万年前におきた大隕石の衝突である。これも生物の大絶滅を引き起こしたといわれており、このとき恐竜が絶滅した。

 この図にはあげていないが、実はという話をすると、専門家によれば現在こそが第6次の生物大絶滅期であり、過去5回の生物大絶滅より規模が大きくスピードがはやいという。この6次の大絶滅はいわずもがな人類のせいである、

 この図をみて、一番強調しなければならないと思うのは、無氷河期が長いということである。無氷河期とは、南極にも北極にも氷が全くないということ、つまり現在よりも地球の温度がずっと高いということである。

 このことから、よくリミット2℃とよく言われているが、これは根拠が薄いと言わざるを得ない。ゆっくりとした時間経過とともに地球の温度があがるのであれば、2度上がろうが5度上がろうが特に問題はない。リミット2℃というのであれば、これだけの短期間、例えば30年間で温度が2℃あがれば温暖化が温暖化を呼ぶという正のフィードバックを引き起こし、危険ですというべきである。リミット2℃という表現は適切ではないが、現実の温暖化速度は地球史的にみても例がないといわれているので、危険な状態には変わりない。

 ここにあげた超概略的な図から、生物が気候へ与える影響を読み取ることができる。生物の気候への影響は、一般に語られていることではあるが、一般に語られている以上に影響が大きいと考えているので、次回以降、時系列的に生物が与えた気候変動について述べていきたい。

2014年10月16日木曜日

VBA(1)-PPTマクロからVBAへ


VBA(1)-PPTマクロからVBAへ


 いままでPPTのマクロを紹介してきた。いままでにPPTマクロで作成してきたものは主に幾何学模様で、出力はブログやYoutubeにアップするためのJPEGやPNGファイルである。 そもそもPPTマクロとは何か。そのルーツをたどると下図のようになる。



 マイクロソフト社がプログラミング言語である「Visual Basic」(VB)を自社の Office 製品対応に改良したのが、「Visual Basic Application」である。Office製品であるWordやExcel、PPTそれぞれにマクロが用意されているが、これが「Visual Basic Application」(VBA)である。それぞれのマクロは別物のような印象を受けるが、VBの基本機能や描画ツール、テキスト挿入などは同一であるといって差し支えない。描画ツールは同一であるとすると、最終出力がJPEGやPNGファイルであれば、Wordで描いても、Excelで描いても、PPTで描いても同じということになる。
 次の2点で今後Excelのマクロいや Excel VBA を使うことにした。
  • 多量の入力データがある場合、Excelのセルにデータを入力すれば、そのデータを簡単に読み込むことができるので、Excel VBAが他のVBAと比較して便利である。
  • PPT2010にはマクロ記録がなかったが、Excelにはマクロ記録があり、かつ、描画ツールに対しても有効である。
入力データを直接、プログラムコードに書き込む方式だと作ったソフト他人に使ってもらえない。他人に使ってもらうためにはダイアログボックスを作るべきであろうが、入力データが多量にある場合は、サイズの大きなダイアログボックスを作るか、いくつもののダイアログボックスをつくることなる。ダイアログボックスを作る作業も大変だし、作っても使うほうも大変である。Excelから読み込むことにすれば、他人にも使ってもらえるし、わかりやすい。

 使うコマンドを忘れた場合や今まで使ったこともないコマンドを調べるのにマクロ記録は非常に便利である。マクロを知らなくてもマクロ記録ボタンをオンにして、操作を実行、そのあとマクロ記録終了ボタンを押せばマクロが自動的にできている。もともとマクロを知らない人にもマクロを作って定例業務に使ってもらおうという意図であったと思うが、現実はそんなにうまくいかない。しかし、コマンドの調査には最適であり、プログラムを作る人には非常に有難い機能である。



 上図はWindows 7 Excel の開発リボンである。開発リボン中にマクロ記録ボタンがある。

 これからは、Excel上でのVBA作成に移っていく。とはいってもPPTの方が都合の良い場合はPPT上で作っていくし、Wordのほうが良ければWord上で作っていく。つまりxxマクロ作成というよりVBAを作成していく。

2014年10月13日月曜日

地球温暖化メカニズム考察(12) 顕生代の気候変動1


地球温暖化メカニズム考察(12) 顕生代の気候変動1


 地球46億年の歴史は、大きく2つに分かれる。先カンブリア時代と顕生代である。5億4千万年前にカンブリア爆発とよばれる多種多様な生物が急増した。これはカンブリア爆発と呼ばれている。
カンブリア爆発の前が先カンブリア時代、その後は生物が顕著な時代、顕生代ある。 

 今まで述べてきたように大気中のCO2の増減が、気候に影響を与える。先カンブリア時代には、大陸の分裂や集合が、大気中のCO2を増減させた。大陸の分裂時には大気中のCO2が減り、大陸の集合時には大気中のCO2が増えたといわれている。このCO2の増減は、あるときには超温暖化や全球凍結の引き金になり、あるときには気候変動の抑制役を果たしてきた。

 顕生代は、生物の時代である。カンブリア爆発で多種多様かつ多量な生物が出現すると、炭素循環の主役は生物になり、生物が空気中にだすCO2の増減が気候に影響を与えるようになったと考えられる。

 先カンブリア時代の大気中のCO2の増減に影響を与えた大陸移動は、気候とは無関係に起きる。従って、ある時は気候変動を加速するように働き、ある時には気候変動を抑制するように働いた。つまり、大陸移動は気候変動に影響したが、気候変動は大陸移動になんら影響を与えない。

 生物が炭素循環の主役になった顕生代は、生物と気候は相互に影響を与えあうと考えられる。
一般に温度が高い時には、大気中にCO2が多い。CO2が増えると植物が成長し、結果として動物も増える。CO2が生物に吸収されたことになり、大気中のCO2が減り、温度が下がる。温度が下がり、寒冷化し始めると、植物は枯れ、動物は死ぬ。枯葉や死体は腐食し、CO2を放出する。大気中のCO2が増えれば、温度があがる。このように、生物の存在は気候変動を抑制する負のフィードバックになっていると考えられる。
 このように生物の存在は、気候変動を抑制するように働くと考えられる。その証拠にカンブリア爆発以降は、全球凍結も超温暖化も起きていない。
しかしながら、温度があがったからといって、直ぐには生物相が増えないし、増えたとしても直ぐに温度を下がるとは限らない。温度が下がったからといって直ぐには動物の死骸が増えたり植物が枯れたりして大気中のCO2が増えるわけではない。 タイムラグがあるし、量にも過不足がある。
 生物による気候変動に対する負のフィードバックは、不完全かつ不十分であると考えられる。

 カンブリア爆発以降、生物の大絶滅は5回起きているといわれている。カンブリア爆発が5億4千万年前であるから、生物の大絶滅は約1億年に一回となる。

 これは、次のように考えられないだろうか。
何百年、何千年という短期間では、生物の気候へのフィードバックは不十分であるが、何十万年や何百万年という期間を考えると、生物は負のフィードバックの役割を果たしている。しかし、更に何千万年、何億年と考えると、生物が気候を安定される負のフィードバック効果も不十分さが積み重なって怪しくなる。このようにして約1億年毎に生物の大絶滅が起きる。

 もう少し具体的にいうと、数千万年の長きにわたって生物の気候へのフィードバックはうまく機能しているが、一億年に近づいていくと生物の量は増えすぎて空気中のCO2が減り、寒冷化の正のフィードバックが起きて、生物の大絶滅が起きる。生物が多量に死滅するといずれ大気中のCO2が増えるので、又、生物活動が活発になる。新しい生物相で新たな気候安定期が続く。

 私は顕生代の気候変動は、このように生物の影響が最大と考えているが、あきらかに天変地異による生物大絶滅があるし、大陸位置や形状が気候変動に大きく影響を与えたとも考えられているので、次回以降それらについても考えていきたい。

2014年10月10日金曜日

気象気候あれこれ(3) – コリオリの力2


気象気候あれこれ(3) – コリオリの力2


地球は自転している。この自転のため、地球上で動いているものに対して、力が加わる。この力はコリオリの力と呼ばれている。
前回、北半球においては、台風はコリオリの力で左回り(反時計回り)、高気圧からでてくる風は右回り(時計回り)であることを示した。南半球では逆回りとなる。

 地球上に吹いている貿易風や偏西風もこのコリオリの力で説明できる。
一般に暖かい場所は大気が膨張し、軽くなって上昇するので、低気圧となる。寒いところは空気が圧縮され、重くなって下降するので、高気圧となるといわれている。

 18世紀にハドレーという人が、赤道では大気が上昇し、低気圧となる。一方北極では、大気が冷え下降して高気圧となる。このため地表では、北極から赤道に向かって、風が吹く。赤道の上空は、大気が上昇してくるので、高気圧化し、北極の上空は、大気が下降するので低圧化している。従って、上空では赤道から北極へ向けて風が吹く。このように赤道と南極の間を大気が大循環していると提唱した。(下図参照)



 現実は、北緯30度付近に高気圧帯があり、北緯60度付近に低気圧帯がある。これら高気圧帯と低気圧帯を考慮した大気循環の流れを下図で示す。


 コリオリの力を考慮すると下図のようになる。


いわゆる貿易風、偏西風は30度付近の高気圧帯、60度付近の低気圧帯を前提としてコリオリの力を考慮すると上図のように説明できる。赤道から30度までの大気の流れは、ハドレー循環、30度から60度の大気の流れをフェレル循環、60度から北極前の大気循環は極循環と言われている。 教科書やネット上で類似の図をみることができる。ここでは他の図では取り入れられていない以下の点を図で示している。
  • 地表に平行に動く風には、コリオリの力が北極では強く働くのに対し、赤道に近づくにつれて弱くなること。これは楕円の傾きで示している。
  • 上昇気流や下降気流に対しては、コリオリの力は赤道付近では最も大きく、北極に近づくにつれて弱くなくこと。これは楕円の幅で示している。
  • 上昇気流は西に動いていくのに対し、下降気流は東に動くこと。これは楕円の色と矢印でわかるようにしている。
上記のように図に差別化をしているとはいえ、既にたくさんの情報があるなか、ここで大気の流れに言及したのは、30度付近に高気圧帯があり、60度付近に低気圧帯があるのは何故かと云うことをいずれ考察したいからである。

2014年10月8日水曜日

健康(3)– 腎臓結石


健康(3)– 腎臓結石


 健康をカテゴリのひとつにしたら昔かかった病気をいろいろ思い出した。わずかかもしれないが参考になると思って書いて見る気になった。20代、30代、40代いろいろ病気をした。50代は癌かもしれないということで手術をした。40代後半から運動を心がけるようになった。今、あきらかに運動の効果がでていると実感している。病気になったおかげで運動をし、逆に健康になったと感じている。今迄かかった病気と私の健康法をこれから少しずつ書いていく。

    20代いまから40年以上前になる。朝起きると腰回りが痛い。位置はどこかと言われても腰回り全体が痛くてはっきりしない。それでも、とてつもなく痛い。歩いて約20分のところにある近所の病院に歩いて向かい始めた。あまりの痛さに少し歩いてはしゃがむ。少し歩いてはしゃがみこんだ。通勤時間帯で何人もが横を通り過ぎるのに誰も声をかけてくれない。皆薄情だと思うが姿は見えない。周りを見ている余裕がない。足跡だけが聞こえる。

 やっとの思いで病院についた。先生に言われるまま治療台に横たわる。先生が右の下腹部を抑える。「痛いか」「痛くありません」。次に先生が左の下腹部をおさえる。「痛いか」「痛くありません」。次に先生が下腹部の真ん中をおさえた。思わず唸った。「うっ 痛ったった!!」「腎臓結石です。入院して下さい」

 今は超音波で腎臓結石を砕いたり、薬で散らしたりするとのことであるが、当時はそんなものはない。ベットに横たわるだけ。痛い痛いとわめくと看護婦さんが飛んできて注射を打ってくれる。あまりに痛いので時々もう一本とおねだりをする。最初は打ってくれていたが、これは強いお薬なので、二本目はもう打てませんと言われた。打ってくれていた注射はモルヒネだった。

 腎臓結石は痛い時は痛いが、ある程度時間が経つと全く痛くなくなる。普段の元気な自分にもどる。極端な痛みと痛みの全くない時を繰り返す。先生に何故ですかと聞くと「結石が尿道に抜けていっている。その途中ところどころ狭くなっている。そこを結石が通るとき痛くなる。痛さはお産と一緒」といわれた。

 入院といってもモルヒネを打ってもらえるだけ、それもあまり打ってもらえなくなった。なんとなくもう峠は越したと思った。そう思ったら次の日に、退院しますといって勝手に退院してしまった。

 数日して小便をしているとカキンと便器に何かがあたる音がした。便器から米粒大の結石を拾い出した。

 なんで腎臓結石になったのだろう。今思えばその当時は昼と夜が逆転しており生活が不規則だった。食事も外食ばかりで偏っていた。