2014年9月30日火曜日

健康(2)– 体力が急減する年齢


健康(2)– 体力が急減する年齢



 単純に体力が急減する年齢は何歳だろうと思った。そこで100メートル走、200メートル走の世界記録を調べてみた。その結果を以下に示す。


 これをみると80歳まで、体力は少しづつ衰えるも急減するということはない。また、85歳から90歳、95歳、100歳に向けて体力の衰えは加速されるけど、一気にガクッと来るイメージではない。
100m走が100歳で30秒というのはすごすぎると言わざるをえない。

 フルマラソンの世界記録と年齢を次図で示す。さすが90歳以上のデータはない。80歳までは外装線上にあるということはすごいと言わざるをえない。

、ある年齢がくるとガクッとくるとよく耳にするけれども、これらのデータをみるとその年齢は80歳以上ということになる。 

 周りの人をみていると運動する人と運動しない人では、健康さが見るからに違う。ジョギングや水泳などは必ずしも安全とはいえないようであるが、これらのデータは、運動していれば80歳までは30歳台の衰えの延長線上にある、つまりあまり衰えないことを示していると思う。

 参考資料: World Masters Atheletics

 

2014年9月26日金曜日

健康(1)– 膝痛対策

健康(1)– 膝痛対策



 数年前、右膝が痛くなった。階段を上り下りするとき痛みが強くなる。そのうち階段の上り下りで右膝を曲げることができなくなった。医者にいくと、「骨と骨の間の軟骨がすり減っています。年のせいです。もう治りません。ヒアルロン酸を打ちましょう。」と言われた。ヒアルロン酸を打つのは最後の手段のような気がしたので、断った。

 そのうち、足の裏までが痛くなった。医者にいくと、足の模型を使って説明してくれた。よくわからない。どうやらどこかが緩んで「土踏まず」の部分が、土を踏んでいるらしい。

 歩くだけで、右膝も右の足裏も痛い。足の裏の痛さは膝の痛さより歩く気持ちを萎えさせる。もう治らないのかと落ち込んだ。ある時 ふっと 「ええい、こうなったら逆療法だ」と思った。

 それから、歩く量を増やした。痛いけど歩いた。膝の痛みより足の裏の痛みのほうがきつい。2~3ヶ月痛みは変わらなかった。そのあと、足の裏の痛みが少しずつ消え、膝もだんだん痛くなくなってきた。

 もう数年たつけれども右膝の痛みがわずかに残っているだけである。年齢のせいで直らない部分があるのだろう。でも無理をしてでも歩き続けてよかった。歩かないと寝たきりになる可能性が非常に高いと聞いた。

 最近、今まで全く痛みを感じたことがなかった左膝が痛い。 膝痛はこれからも繰り返し起きるだろう。膝痛で苦しんでいる人も多いと聞く。

 私が得た教訓は、

 膝は痛くとも歩き続けるしかない!

である。

2014年9月25日木曜日

気象気候あれこれ2 – コリオリの力


気象気候あれこれ2 – コリオリの力1
気象あれこれ1 - 増える異常気象

気象気候あれこれ2 – コリオリの力1


 回転している球体があり、その球体上で動いている物体には”コリオリの力”と呼ばれる力が働く。
 地球は自転している。この自転のため、地球上で動いているものに対して、コリオリの力が加わる。地球が回転している角速度をωとする。 質量 m の物質が 速度  で動いているとするとその物質に次図の式で表わされるコリオリの力 F が働く。


 このコリオリの力のため、北半球では左巻きの台風や竜巻が起き、南半球では右巻きの台風や竜巻がおきる。貿易風や偏西風もこのコリオリの力が影響する。

 海流には、表層流と深層流があるが、表層流は風に押し流されておきる。地球上の風や海流の流れを理解するうえでコリオリの力がどのように働くか知る必要がある。このコリオリの力は日々の気象にも影響を与える。更に、年間を平均して、その推移を問題とする気候変動にもコリオリの力は影響している。コリオリの力は気象予報士のお兄さんやお姉さんはにとって重要不可欠な知識でもある。

 天気図に示される風の向きは、地表に沿って流れる風を示している。次図で地表に沿って流れる風に働くコリオリの力を考える。まず角速度ベクトルωを地表に平行な成分と垂直な成分に分ける。地表に平行に走る風には、角速度ベクトルの垂直成分のみが有効に働く。


 次図で、低気圧に働くコリオリの力を考える。低気圧があった場合、風は低気圧の中心に向かって流れる。つまり、低気圧の中心に向かう力が働いている。この力とコリオリの力を足したもの(ベクトルの足し算)が実際に風に働く力である。

 角速度ωの垂直成分が、北半球では上空方向に向いているのに対し、南半球では地球の中心に向いている。このため、北半球では、低気圧の中心より右側に向けて力が働くのに対して、南半球では低気圧の中心より左側に向けて力が働く。このコリオリの力の向きが逆になることから北半球では台風や竜巻が左巻きになるのに対して南半球では右巻きになる。


 地表に平行に動く風に対して働くコリオリの力は、北極南極で最大となり、赤道直下ではゼロとなる。コリオリの力がゼロとなる赤道直下では台風や竜巻が起きない。

 台風や竜巻のみならず普通の低気圧に対しても風の流れは、北半球では左回りで、南半球では右回りになる。高気圧がある場合、風の流れは北半球では右回り、南半球では左回りとなる。


 上昇気流や下降気流に対しては、角速度ωの水平成分がコリオリの力を引き起こす。この水平成分は北半球も南半球も北側を向いている。




 このため上昇気流は北半球南半球ともに西側に寄り、下降気流は東側による。



上昇気流や下降気流に働くコリオリの力のため、台風が右巻きになったり、左巻きになったりするよう、なにかが起きるとか聞いたことがない。風が水平移動する距離に対して、風の上下する距離が少なく、そのために東西にずれる距離が少なく、特に問題とならないと考えられる。

 赤道直下では、水平に動く風に対してコリオリの力はゼロになる。コリオリの力がゼロになるため赤道直下で台風や竜巻がおきないと言ってもよさそうである。 しかし、何故かと云う問いに対する答えは簡単ではなさそうである。この問題は別途考えていきたい。

 次は、コリオリの力 起因の貿易風や偏西風について考えていきたい。

2014年9月20日土曜日

能力開発(7)記憶力を鍛えれば・・・

能力開発(6) 記憶力アップはボケ防止?
能力開発(5) 英語力3
能力開発(4) 英語力2
能力開発(3) 英語力1
能力開発(2) 繰り返す力
能力開発(1) はじめに

能力開発(7)記憶力を鍛えれば・・・


 随分前になるが、TVで記憶術をやっていた。タレントに記憶術を教え、記憶術の効果を測るという番組であった。
 今でいう お馬鹿キャラのさとう玉緒さんに歴代全首相名を、デヴィ夫人に全ピカチュウ名を憶えてもらうという設定であった。この設定おもしろいと思いませんか。二人に与えられた憶える時間は1時間、二人とも一二問間違えただけであった。

 このとき紹介された記憶術は、覚える名前を、自分が良く知っている、例えば、自分の部屋の中にあるものとか、いつも通る道にあるものとかと一対一に対応させて覚えていくというものであった。

 すいへりーべぼくのふね(H、He、Li、Be、B、C、N、O、F、Ne) 覚えにくい元素表も語呂合わせだと憶えられるから不思議である。
 吟唱も覚えるのに有効な手段であり、文字を持たない民族は吟唱で後世にいろんなことを伝承してきたと言われている。
 
 次もTVの話であるが、芸人さんたちが受験で記憶しなければならないことをどのようにして憶えたかを披露しあっていた。語呂合わせだけではない、へぇ~いろいろ考えていたんだと感心させられた。いまでも商売上彼らにとって記憶力は重要である。

 人間の器官は、再生できないと誰でもが思っている。手や足をなくせば、はえてこない。しかし、二つだけ再生されるとのこと。一つは匂いの神経細胞であり、もうひとつは脳で記憶をつかさどる海馬とのことである。

 前回述べた、マジシャン、俳優、芸能人にとどまらず、実際実に多くの人が、記憶力をベースに仕事をしている。記憶力はその人の人生を左右するひとつの要因になっている。田中角栄元首相は、頭の中にたたきこんだ数々の数字を武器に持論を展開し、優秀な官僚たちを感服させ、官僚との関係も良好であったという。記憶力は鍛える価値ありである。

 コンピュータは数値だけを記憶するのに対して、人間には様々な記憶能力があるという。言語に関する記憶、画像の記憶、嗅覚の記憶、味覚の記憶などなど多岐にわたる。短期記憶に、長期記憶に、未来記憶(今後することの記憶)などというのもあるとか。上手に忘れるのも人間の記憶力の重要な要素である。うらむつらみは意識して忘れよう。

 記憶力アップは、繰り返しだけでなく工夫も必要となる。どんな工夫で、どんな領域で、どのようタイプの記憶力を鍛えるか、人それぞれであろう。仕事上、必然的にまた日常的に記憶力向上を行っている人も多いが、意識して記憶力を鍛えれば、人生はさらに変わる。私のように定年を過ぎた人には、記憶力を鍛えることは、人生の長さにも影響を与える。意識していろんな分野でたくさんのことを憶えれば人生は楽しくなる!

 私は家族があきれるほど何事も憶えていない。たしかに自分は記憶するということにほとんど意識を払ってこなかった。いままで見聞きしたことや勉強してきたことの多くを失っている感じで後悔している。ということで最近、記憶することを心がけている。

最近、憶えようと心掛けていることと効果
  • 本を読んでいるとき憶えておいた方がよいと思ったこと  → 読みながら憶えると前後関係や論理が鮮明となり、目を開かされた感じがする。
  • 身近な地名 → 方向音痴が改善。
  • 地図上の地名 → ぐちゃぐちゃになっていた頭の中の地図の整理。
  • 出来事と年代 → 世の中も自分にもいろいろなことがあったことが思い出され、過去と未来への見透しが少しよくなった。

多分、皆さんが普通にしていることが私にはできていなかったようである。

2014年9月13日土曜日

能力開発(6)記憶力アップはボケ防止?

能力開発(5) 英語力3
能力開発(4) 英語力2
能力開発(3) 英語力1
能力開発(2) 繰り返す力
能力開発(1) はじめに

能力開発(6)記憶力アップはボケ防止?


 高校の修学旅行で夜、花札をした。めっぽうに強いのがいた。どうしてそんなに強いのかと聞くと、花札を混ぜるときに、何の札がどこあたりにいくか覚えておくと答えた。大学生の時、麻雀の強い同級生に何故、そんなに強いのかと聞くと、牌を混ぜて山に並べるとき、牌がどこにいくのか覚えておくと答えた。先日、TVで客に好きなカードを取らせて、そのカードを言い当てるトランプ・マジックをやっていた。めずらしく種をあかした。どこにどのカードがあるか覚えておくと言っていた。

 宮沢りえさんは、天海祐希さんの突然の病気で、急に舞台の代役を務めることになり、2~3日の間に、主役のセリフを全部覚え見事に代役を務め世間を驚かせた。

 画家は、景色や一瞬の動きを切り取って細かく記憶する能力を持つという。音楽家は一度曲を聴くだけで覚えるとも聞く。

 これらの人は、必要期間だけ覚えている。そして、忘れる。そして次の何かを覚える。これを繰り返す。職業柄とはいえ、人間の記憶力にはすごいものがある。

 次から次へと覚えなければ職が成り立たないという人は少なくて、現在の職業に必要な知識は忘れてはならないが、新たに追加しなければならない知識、覚えなければならない知識はそれ程多くはないというのが普通であろう。

 ワイドショーや週刊誌が蔓延って噂話に事欠かない現在でも、芸能人、画家、ミュージシャンがボケたとか、アルツハイマー病になったとかほとんど聞かない。彼らは通常生涯働く。意識する意識しないに係らず記憶力が鍛えられている。一般人と比較して、ボケる確率はかなり低いと推察する。

 記憶力をあげて、いろんなものを記憶することは、上記の芸能人や画家など以外、小学から大学まで、学生にとって不可欠である。そして、社会人にとっても必要である。ボケ防止になるということであれば、老人にも不可欠かつ重要となる。

   私の記憶力はひどい。妹からは、昔のことを何も覚えていないので、話していて、ちっとも面白くないと言われ、女房からは旅行に行っても、ほとんど忘れているので、お金の無駄遣いだと言われている。確かに私は、覚えようという意識が低い。

 これではボケる可能性がある。ボケたくはない。人間はだれでも生来、すばらしい記憶力を持っているのに訓練されていないだけではなかろうか。自分にも潜在能力があるかもしれない。なによりもボケ防止に記憶力を意識して鍛えてみようと思っている。

2014年9月5日金曜日

気象気候あれこれ – 増える異常気象

   異常気象による災害が多く、大きくなっており、だんだん他人ごとではなくなっている。何がどうなっていて、今後、どうなるのか。

 一般的な見解は、「地球温暖化のため、異常気象が多くなった。排出されるCO2は増え続けているので、今後も温暖化は確実にすすむ。異常気象はさらに増し、災害は増え続ける」である。

 異常気象による災害が、ここまで増えると、みんな異常気象は何故どのようにして起きるのかと問いかける前に、自分の住んでいるところの危険性や災害にあった場合の対処方法のほうが気になる。

 しかし、異常気象や温暖化の長期対策、抜本対策には、気象気候問題の解明と周知が重要かつ必要であるため、ここでは気象気候についての何故何故を考えていきたい。 

 気象気候問題は、専門家もまだわかっていないことが多い。観測技術は急速に発展しており、多くのデータが取得され、多量データの処理技術も発展しようとしている。ことが深刻であるぶん、この分野は急発展しており、ホットである。

 気象気候を考えるうえで知っておかなければならない基礎知識がある。先ず、それを紹介して、次に何故何故を示し、答えを探っていきたい。

 基礎知識として、以下があげられる。これらを数回にわたって紹介していく。
  1. コリオリの力
    地球が自転していることによって生じる力。貿易風、偏西風、台風、竜巻等々コリオリの力による。

  2. 太陽及び地球の輻射強度
    太陽の熱が、地球の温度を決める。とは言い切れない面もあるが。太陽の輻射エネルギー、地球の輻射熱を見積もることができる。

  3. CO2分子およびH2O分子の振動
    太陽光の波長にCO2分子およびH2O分子が共振する。この共振が地球の温度に大きな影響を与えている。
(次回、コリオリの力)