能力開発(7)記憶力を鍛えれば・・・
随分前になるが、TVで記憶術をやっていた。タレントに記憶術を教え、記憶術の効果を測るという番組であった。
今でいう お馬鹿キャラのさとう玉緒さんに歴代全首相名を、デヴィ夫人に全ピカチュウ名を憶えてもらうという設定であった。この設定おもしろいと思いませんか。二人に与えられた憶える時間は1時間、二人とも一二問間違えただけであった。
このとき紹介された記憶術は、覚える名前を、自分が良く知っている、例えば、自分の部屋の中にあるものとか、いつも通る道にあるものとかと一対一に対応させて覚えていくというものであった。
すいへりーべぼくのふね(H、He、Li、Be、B、C、N、O、F、Ne) 覚えにくい元素表も語呂合わせだと憶えられるから不思議である。
吟唱も覚えるのに有効な手段であり、文字を持たない民族は吟唱で後世にいろんなことを伝承してきたと言われている。
次もTVの話であるが、芸人さんたちが受験で記憶しなければならないことをどのようにして憶えたかを披露しあっていた。語呂合わせだけではない、へぇ~いろいろ考えていたんだと感心させられた。いまでも商売上彼らにとって記憶力は重要である。
人間の器官は、再生できないと誰でもが思っている。手や足をなくせば、はえてこない。しかし、二つだけ再生されるとのこと。一つは匂いの神経細胞であり、もうひとつは脳で記憶をつかさどる海馬とのことである。
前回述べた、マジシャン、俳優、芸能人にとどまらず、実際実に多くの人が、記憶力をベースに仕事をしている。記憶力はその人の人生を左右するひとつの要因になっている。田中角栄元首相は、頭の中にたたきこんだ数々の数字を武器に持論を展開し、優秀な官僚たちを感服させ、官僚との関係も良好であったという。記憶力は鍛える価値ありである。
コンピュータは数値だけを記憶するのに対して、人間には様々な記憶能力があるという。言語に関する記憶、画像の記憶、嗅覚の記憶、味覚の記憶などなど多岐にわたる。短期記憶に、長期記憶に、未来記憶(今後することの記憶)などというのもあるとか。上手に忘れるのも人間の記憶力の重要な要素である。うらむつらみは意識して忘れよう。
記憶力アップは、繰り返しだけでなく工夫も必要となる。どんな工夫で、どんな領域で、どのようタイプの記憶力を鍛えるか、人それぞれであろう。仕事上、必然的にまた日常的に記憶力向上を行っている人も多いが、意識して記憶力を鍛えれば、人生はさらに変わる。私のように定年を過ぎた人には、記憶力を鍛えることは、人生の長さにも影響を与える。意識していろんな分野でたくさんのことを憶えれば人生は楽しくなる!
私は家族があきれるほど何事も憶えていない。たしかに自分は記憶するということにほとんど意識を払ってこなかった。いままで見聞きしたことや勉強してきたことの多くを失っている感じで後悔している。ということで最近、記憶することを心がけている。
最近、憶えようと心掛けていることと効果
- 本を読んでいるとき憶えておいた方がよいと思ったこと → 読みながら憶えると前後関係や論理が鮮明となり、目を開かされた感じがする。
- 身近な地名 → 方向音痴が改善。
- 地図上の地名 → ぐちゃぐちゃになっていた頭の中の地図の整理。
- 出来事と年代 → 世の中も自分にもいろいろなことがあったことが思い出され、過去と未来への見透しが少しよくなった。
多分、皆さんが普通にしていることが私にはできていなかったようである。
0 件のコメント:
コメントを投稿