2011年4月6日水曜日

他の原発も危ない

知人から1997年に原発の危険性を警告した石橋克彦神戸大学名誉教授の情報が送られてきた。 1997年にタイムマシーンにのって2011年に起きた事故をみて書いたのかと錯覚するほどそっくりなので、驚かされる。 地震、津波、原子力発電が停止したとしても、電力系の故障による水冷の停止、水素爆発と続く。 さらに・・・・。 書かれた当時は、誰も想像していないことなので、当然とはいえ、何故そう予想されるのかと専門家らしく分析している。 大きく異なるのは、震源が宮城沖でなく、東海沖であること。心配の主な対象が浜岡原発であること。
 
地震学者は、口をそろえて、いつとはいえないが、必ず東海沖、東南海沖、南海沖で大きな地震が起きるといっている。 ということは、次は浜岡原発が危ないということになる。 石橋氏によれば、日本海側も大きな地震が起きる可能性が高いと言う。 柏崎刈羽には7基の原発がある。 若狭湾は原発銀座と言われ、14基の原発がある。
原発の多くは、老朽化していると聞く。 そして、原子炉が集中しているとも聞く。 そうであれば、その他の原発も危険である。
 
そもそも原発が最初に作られていたときから、大きな原発事故は、必ず起きるといわれていた。 複数の事故原因が重なるとしたら、それを組み合わせた数は、膨大となる。 複数の事故原因が連続して発生することを想定し、対策を考えておくことは、不可能と指摘されていた。 そして、そのうちの一つ一つに大きなお金がかかるとしたら、必然的に対策範囲が狭くなる。 対策しきれないという指摘は、今回の原発事故に的中した。 今後、対策を増やしたとしても対策しきれるものではない。 当時と違って現在では、テロの心配もある。

使用済みの核燃料の保管場所も残りスペースがなくなってきているという。 その保管場所も一時的なもの(長期間にわたって冷やす)で、別途、最終的な保管場所(閉じ込める)を確保する必要があるが、目処がたっていないとのことである。 当初は、海底を考えていたようであるが、現在、海底保管は国際法で禁じられてしまったとのこと。

原発の建設にあたり、ここには活断層はありません、一万年前にさかのぼっても地震は発生しておりませんと言って、地元を口説いてきたという。
活断層は次から次へと見つかっており、活断層が無くても直下型の大地震が起きる。 又、地震がおきた箇所の地震調査にも抜けがあることが明確になってきている。 調べ尽くしたかどうかにわからないのに、1万年にわたって地震がおきてないと主張するほうがおかしい。 誰が保証したのか。 一万年おきていないことも保証になるのか。 今回の大地震は、この一万年で最も大きいかもしれない。 

石橋克彦氏によれば、
「日本のような地震の巣となっているところでの原発は、大きな賭である」
といっている。 国民を担保にした賭で、今回、大きく負けてしまった。未だ、どれだけ負けたか決着がついていない。 負け度合いが益々広がる可能性もある。

更に石橋氏は、
「地震の巣上での原発は、近隣諸国にとっても迷惑千万だ」
と続けている。  汚染の広がりが大きければ、世界中に迷惑をかける。

今回の福島第1原発の事故を受けて、国際的な安全規格を作る話が、浮かびあがっている。
先ずは、原子炉は一カ所に集中させない、使用後の核燃料を原子炉の側に置かないことが検討されているとのことである。 新国際規格ができれば、日本のほとんどの、いや全部の原子炉は規格を満たさないことになる。

核燃料を繰り返し使う技術も検討もされているが、これは遅れに遅れており、できるとは考えにくい。(もんじゅのこと)

電力会社は、今回大きな事故がおきたにもかかわらず、今後とも作り続けることを表明する可能性がある。 これは国民が許さないと予想されるが、強く反対しないと、また、だまされることになる。 今回の政府や東京電力の対応をみていると、全くこころもとない。

現在、稼働中の原発は、今回の事故を踏まえ、ある程度対の策はとられるだろうが、保証できるものではない。 

今後、新規原発は許してはならないし、現存の原発もできるだけ、早く閉じさせる必要がある。 そうしないと安心して暮らしていけない。

世界的に、不気味にも、大きな地震が続いている。 次はどこかの原子炉を直下型の大地震が襲うかもしれない。

昔と違って今は、再生可能エネルギーという手もある。 ここは腹をくくって、全ての原発を捨てて、再生可能エネルギーに移行していく必要があると考える。  膨大な事業になるが、政府も国民も一致団結して本気で取り組めば、必ずや十数年でできると推察する。

以下、ネット上でみられる情報です。

石橋克彦 神戸大学名誉教授の1997年の資料は、ご自身が発信しておられる以下のURLからみることができます。 知人からはこのURLが送られてきました。
http://historical.seismology.jp/ishibashi/opinion/2011touhoku.html

御前崎市在住の大橋氏による「浜岡原発は本当に大丈夫なのか」
  注:浜岡原発は御前崎市にある
http://hamaoka2009.ciao.jp/
浜岡原発は海外から世界一危険と指摘されているとのこと

京都民報Web : 「若狭湾原子力発電所 ただちに総点検を」
http://www.kyoto-minpo.net/archives/2011/04/04/26_14.php
あらためて地図を見させられると京都、大阪、奈良、神戸どこも若狭から近いなあと感ずる

「柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会」
http://kkheisa.blog117.fc2.com/
第二、第三の「福島原発震災」が再現する可能性・・
とくに、2007年の新潟県中越沖地震で被災した柏崎刈羽原発、・・・・

「3/17 福島原発の現状と、今後予想される危険~後藤政志さん」youtube
http://www.youtube.com/watch?v=etcASxPNzeU&feature=related
これをみると福山第一原発は、予断を許さない深刻な事態がまだまだ続く。
まさに薄氷を踏む思い。

2 件のコメント:

  1. 人類の歴史の中で「電気」は素晴らしいエネルギーだと思う.その電気を得るためには石炭,石油を経て原子になった.それぞれの時代でもそれなりの副作用はあったが,どうも今日の原子力の副作用とは人間の制御を超えたところで道の副作用を抱えているようだ,それを安全だと神話にしてしまう人類の浅はかさというべきか.太陽発電,波動発電,水力発電,地熱発電など地球の持つ自然エネルギーによる電気を得る方法をもっと進めるべきではないだろうか.

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  2. これらの関連記事を読むにつけ元気が失われて行くような気持になります。どっぷりと原子力の安全性を信じてその恩恵を享有してきた私たち。廃炉には10年という東芝の技術陣、今までの打つ手がすべて裏目に出ている対応何を信じて良いのやら、夕べも宮城沖M7.4が起こり、女川原子力発電所が危険にさらされました。藤井さんの言われる再生可能エネルギーをともに考えてゆきましょう。

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