2012年9月19日水曜日

地球温暖化メカニズム考察(4)


地球温暖化メカニズム考察(1)、地球温暖化は、現代科学が不得手とするもののひとつ
地球温暖化メカニズム考察(2)、地球温暖化懐疑論者の大きなまともな疑問
地球温暖化メカニズム考察(3)、地球温暖化は、平衡論では説明できない<
地球温暖化メカニズム考察(4)、地球温暖化は、ポジティブ・フィードバックのオンパレード
地球温暖化メカニズム考察(5)、植物の光合成がなければ、地球は熱暴走
地球温暖化メカニズム考察(6)、現代社会は、植物をも減少させている。このままでは地球は熱暴走
地球温暖化メカニズム考察(7)、地球には氷河期があった。寒冷化メカニズムは?>
地球温暖化メカニズム考察(8)、46億年地球史概略
地球温暖化メカニズム考察(9)、先カンブリア時代の気候変動
地球温暖化メカニズム考察(10)、先カンブリア時代の気候変動2

地球温暖化メカニズム考察(4)
-地球温暖化は、ポジティブ・フィードバックのオンパレード


 現代科学のすばらしさといくつかの弱点を地球温暖化考察(1)で述べた。 

 地球温暖化考察(2)では、気象気候変動は、変化がはげしく、又、複雑に関係する様々な要素を含んでおり、現代科学が、理解しづらいもの、不得手とするもの、実証しづらいもの、これらの全てを含んでいることを強調した。

 更に、気候変動論は、太古の気候変動を説明し、又、温暖化懐疑論者のまともな疑問に答えられるものでなければいけないことを指摘した。

 前回の地球温暖化考察(3)では、科学は主に平衡系を対象に発展し、地球温暖化問題も多くは熱平衡論をベースに展開しており、これでは太古の気候変動を説明できないし、温暖化懐疑論者のまともな疑問に答えられないことを示した。気象・気候問題は平衡論に固執することなく、不安定・非平衡論も取り入れて取り扱うべきだと主張した。

 地球温暖化は、人類が発生する温暖化ガス、主にCO2によるものだとされている。炭酸ガスCO2以外にも水蒸気も温暖化ガスである。その他にメタンもある。大気中の温暖化ガスが太陽光や地球の放射熱に共振し、大気を温める。ひいては地球をあたためている。

 平衡論者によれば、大気中に増えた分のCO2で地球温暖化がおきているとしている。それだけであろうか、現実の感覚としてすごいスピードで地球温暖化が進んでいるし、どの科学者の予想をも上回って地球温暖化がすすんでいるといわれている。平衡論だけでは説明できないことがおきている。主流ではないが、地球温暖化にポジティブ・フィードバック(正帰還)が働いているとの記述が散見される。その中から生物が関与しているという案件を除くと次のようになる。

1)氷は太陽光の反射率が大きい、大地も海も反射率は小さい。従って、大地も海も太陽エネルギーを吸収するが、氷は太陽エネルギーを反射して宇宙に逃がしてしまう。氷が解け、氷の表面積が減ると太陽光が、より海や大地に吸収されやすくなり、地球の温度が上がる。そうすると氷が解けて氷の表面積が減り温度が益々上昇する。

2)地球の温度が上がると海からCO2が大気中にでていく。炭酸飲料は温度があがると炭酸ガス(CO2)がでるというのは、日常的に経験している。海からCO2が大気中にでていくと益々温度があがり、更にCO2が海から大気へでていく。

3)地球の温度があがると大気中の水蒸気が増える。水蒸気も温暖化ガスである。大気中の水蒸気が増えると更に地球の温度があがる。

上記のように温度が上がる方向にポジティブ・フィードバックが働らいている。ポジティブフィードバックのオンパレードである。ポジティブフィードバックが働くと、急速な温度上昇もあり得る。数々の異常気象が世界中で急増していることをみれば、平衡論より、上記のポジティブ・フィードバック(正帰還)が働いていると考える方が、現実に即している。

 地球温暖化はどんな専門家も予想していない想定外のスピードで進んでいるといわれているが、これは平衡論をベースに予想しているからである。もし、ポジティブ・フィードバックをベースに考えると温暖化スピードはかなり速くなるわけで、どんな専門家も予想していないということにならず、想定内の速さになってしまう。現状の急速な温暖化にはポジティブ・フィードバックが確実に大きく寄与しているとしか考えられない。

 次回は生物の影響を考える。

(つづく)

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