2012年6月22日金曜日

幾何学模様(2)

幾何学模様
(18)(17)(16)(15)(14)(13)(12)(11)(10)(9)(8)(7)(6)(5)(4)(3)、(2)、(1)

ハート・マークがr=f(sinθ,cosθ)で表現できないか、検討してみた。ハート・マークができる条件は、まずはθ=0でr=0 および θ=90°でr=1 になること、次に 0<θ<45°で r<1になること、更に、45°<θ<90°でr>1になることであると考えた。

いろいろやってみたけど、比較的簡単な関数で実現できることがわかった。わかってみれば、なんだという感じである。結果的にいえば、θ=0でr=0 および θ=90°でr=1 になる最も簡単な関数は、sin θである。

0<θ<45°で r<1にするには、sinθに(1+sin θ*cos θ)を掛ければ、実現できる。θを0°から360°まで変えてrの値をプロットするのであるが、rが負になることは許されないので、sin θやcosθに絶対値をつけなければいけない。

現実にrをプロットするのはどうするか、rのx値とy値を求めればx-y座標にプロットできる。x値およびy値は、それぞれx=rcos θ、y= rsin θ で表わされる。最も簡単なrはr=1である。これは円になる。rは原点から(x,y)点までの距離である。

r=|sin θ|*(1+|sin θ* cos θ|でθを0°から360°まで変化させると2つのハート・マークができる。 r=|cosθ|*(1+|sin θ* cos θ| とすると角度を90°回転させたハート・マークが2つできる。



前回の経験で、θを nθ/2とすれば、n個のハート・マークができると予想される。現実にnを変えていくとn個のハート・マークができた。


 
r=|sin θ|*(1+|sin θ* cos θ|r=|cosθ|*(1+|sin θ* cos θ|)を重ね合わせてみた。
ここではr=|sin θ|*(1+|sin θ* cos θ|のほうは白で不透明処理をした。



色付けをして、シェーディングをすれば、花弁(はなびら)のようにみせることもできる。|sin θ* cos θ|の前に係数をかければ、ハートの形を変えることができる。

以前、ハリウッドにおいてC Gの世界でリーダとして活躍している日本人の若者を紹介していた。彼は日本から何冊もの数学の本を取り寄せていた。既にアートの世界では数学は大きな位置を占めていると予想される。

物理と数学はお互いが切磋琢磨してきた。いずれアートが数学の進展を促すかもしれない。

サイエンス・アートは、今はまだ娯楽の世界かもしれないが、教育の世界に展開されれば効果が大きい。 いろんな分野の数学や科学に対する理解を早めることができる。カバーする分野を広げることができる。なによりも数学や科学に対する興味を引き出すことができる。

芸術的なセンスのある人は、サイエンス・アートからいろんなインスピレーションを得るであろう。いろんな分野の芸術家がサイエンス・アートから得たインスピレーションを発展させれば、芸術は深まる。アートが数学の進展を促すようなことがおきれば、芸術の枠組みは大きく広がるだろう。

r=f(sinθ,cosθ)は組み合わせが膨大である。無限と言ってよい。まだまだ誰も検討していなくて、興味深い組み合わせがあるはずである。

r=f(θ)に一般化すると更に、世界が広がる。3次元に拡張すれば、未知の分野が数多く存在するのではなかろうか。

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